iOS には、Wi-Fi 接続先の優先順位の設定がありません。
では、Wi-Fi を[オフ]→[オン]した時に自動接続可能なアクセスポイントが複数あるとき、どのアクセスポイントに接続されるのでしょう?
アクセスポイント名(SSID)のアルファベット順に優先順位が設定されるらしい
なんとも芸の無い話ですが、現状の iOS は、SSID を数字/アルファベット順に並べた時に、先にくるものから高い優先順位を設定するようです。
How to: rank Wifi networks on your iPhone - NEIL TURNER'S BLOG(※完全には検証できていないので訂正の可能性あり)
ですから、
モバイルルーターの SSID には、優先度が低い名前をつけるのがよいということになります。例えば "Z" から始まるような SSID です。実際には、会社や自宅のアクセスポイントの SSID を調べて、少なくともそれらよりも後ろに来るように SSID を設定すれば良いのですね。
ただし、モバイルデータ通信(携帯網)- Wi-Fi 間の切り替えとは異なり、Wi-Fi 接続同士の切り替えは自動ではないので、外出先から帰ったら、iOS 端末の Wi-Fi を[オフ]→[オン]するか、モバイルルーターの電源を一旦切る作業が必要になります。
あれ…ルータの電源を切る必要があるならあまり意味がない?そうですね。モバイルルーターの場合はあまり大した意味は無いかも知れません。
でも、
iPhone をテザリング契約 + iPad(Wi-Fi版) と併用というパターンでは有用かもしれません。iPhone のテザリング機能(インターネット共有)のオン/オフは結構面倒なので。
…とはいえ、このシナリオも、
iPhone のテザリングは、iPhone 自身が Wi-Fi 接続中には機能しないという仕様なので、実際には、自宅で iPhone のデータ通信パケットを消費してしまうリスクはもともとあまり高くありませんね。
結局、Wi-Fi 接続先の優先順位にこだわる人は極めて少数派だろう、ということで iOS には設定項目が存在しないのだと思われます。アップルらしい仕様です。
ところで、悪名高い(?)ソフトバンクの Wi-Fi スポットの SSID に
0001softbank、0002softbankなどの名前がついているのもちょっと納得。これなら最優先ですね。